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SKATE×HIPHOPを自分だけのやり方で表現-Diaspora Skateboards〈前編〉
UPDATE: 2017.03.14

SKATE×HIPHOPを自分だけのやり方で表現-Diaspora Skateboards〈前編〉

本日発売のOllie04月号のメインテーマは「SKATE & HIPHOP」。常に近い距離で進化し続け時に絡み合いながら様々なストリートにしかないものを生み出すユースと自由を象徴する重要カルチャーを通し、自由でインディペンデントでDIYなストリートのマインドをお伝えしている。 ここではそんな誌面の中から、どちらかひとつではなく2つを表現することで新しいスタイルを生み出すキーマンたちのエクスクルーシブなインタビューをここでもお届け。第1弾は都会的なスケートビデオとアパレルで人気を誇るDiaspora Skateboardsだ。

 

 

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ギリシャ文字でデザインされたDiaspora Skateboardsのロゴマーク。意味は「離散」。

 

スケートビデオとHIPHOPのMV 2つを交差させ映像で表現する

2010年より活動をスタートし、都会的で洗練されたスケートビデオとアパレルで人気を誇るディアスポラ。その中でもフィルマーの小林万里氏は HIPHOPアーティストのMVを手がけることでも知られ、スケーター目線でのMVは個性を放ち多方面から高い評価を得ている。今秋に予定している待望の新作映像の発表に向け準備中の小林万里氏へのロングインタビューから、ディアスポラのスケート×HIPHOP観を覗いてみたい。

 

 

バスケットボールがHIPHOPの入り口

 

―万里くんがスケートを始めたのは地元の長野時代ですか?

万里(以下:B)そうですね、中3の時です。

―何がきっかけだったか覚えてます?

B:最初はファッションからですね。ずっとBoonを読んでて、岩崎進吾さん(注釈1)に憧れて真似とかしていて。それでスケーターっぽい服を買ってたりしてたんですけど、やっぱカッコだけだとちょっとダセーな、みたいな感じでスケートを始めました。

―はじめてデッキを買うとき、だれかに聞いたりしました?

B:とりあえずハカセ(注釈2)が(スケートを)やってるって噂を聞いて、「スケボー教えてよ」って言って。廊下で「岡田晋って知ってる?」みたいな話かけ方をしたのを覚えてますね(笑)。

―廊下で岡田晋さん(笑)。その時は音楽はどんなのを聴いてました?

B:HIPHOPですね、バスケ部っていうのもあるので。NBAとか観てるとなんかカッコいい音が流れてて。なんだ?と思って気になって調べるとHIPHOPだったんです。

―何をかけてたか覚えてます?

B:その時はThe Pharcyde(注釈3)とかJurassic5(注釈4)とかですね。

The Pharcyde『Labcabincalifornia』

Jurassic5『Quality Control』

―HIPHOPを聴きながらスケートビデオはどこらへんのを観てました?

B:最初観たのが『Yeah Right!』っていうGIRLのビデオですね。

―それっていつごろですか?

B:たぶん高1ですね。ポール・ロドリゲス(注釈5)を好きになり過ぎちゃって。当時GIRLのビデオを買うかFLIPのReally Sorry(注釈6)を買うかで、その後のスタイルが分かれるんですよ。FLIPを観てたやつは割と細めのパンツで、GIRLを観てたやつはちょっとB BOYというか。地元だとそんな雰囲気がありました。

『Yeah Right!』

―その時はまだ自分で映像を撮ろうとかはないんですか?

B:中学の時はなかったですね。高校の時に文化祭があって、部活やってたやつらは引退してバンドやったりするんですよ。でも自分は「なんもねーなー」みたいになってて、それでスケートビデオを作ろうと思ったんです。先生に掛け合って、空きスペースでいいから上映会やらせてくれって言って。

―その時は家にあったビデオとかで撮ったんですか?

B:そうです、家にあった親のやつで。魚眼とかも買えなかったし、今みたいにiPhoneで撮れる時代じゃないので、自分で家庭用ビデオで撮って安い編集ソフト買って超スペックの低いパソコンで編集する、みたいな。

―ひたすら重いみたいなパターンですね(笑)。

B:いやー、やばかったですね(笑)。処理が追い付かないみたいな感じ。

―その映像では音は何を乗っけたんですか?

B:David Bowieと、ネタ的にCCBの「ロマンティックが止まらない」を使ってました。(YouTubeで映像を流しながら)ちなみにこれ、ハカセです。

―おぉ、若い!それから高校の時にスケートと平行して音楽とかにも自然と興味を持って、CDとかレコードを買うようになるんですか?

B:CDは買ってましたね。レコードはターンテーブルがなかったんで買えなかったです。CDはスケートビデオの曲をめちゃめちゃ探してましたね。当時は曲のクレジットとかもほとんど入ってなかったんですよ。

―どうやって調べるんですか?

B:例えばその曲が服屋とかで流れてたら「うわ、これじゃん!」ってなって、「これなんですか?」って店員さんに聞いて教えてもらったりですね。偶然に賭けるしかない、みたいな(笑)。1番嬉しかったのはIncredible Bongo BandのApacheっていう、有名なブレイクビーツの曲を手にしたときですね。ChocolateのJustin Eldridgeのパートで使われてて、ずっと探してて。

―地道な作業(笑)。よくある、かっこいい先輩がいてその人に色々教えてもらうとかじゃないんですね。

—後編はこちら
SKATE×HIPHOPを自分だけのやり方で表現-Diaspora Skateboards〈後編〉

 

 

 

※注釈1

現在も自身のブランドである『SINGOLD』を手がけるなど、ストリートの申し子としてシーンに欠かせないスケーター。

 

※注釈2

Diaspora Skateboardsの創設メンバーのひとりであり、現在は渋谷のスケートショップMOTARで働きスケートシーンを盛り上げている。

 

※注釈3

1992年に『Bizarre Ride Ⅱ The Pharcyde』でデビューを果たした4MCのラップグループ。日本でも人気が高く、90年代の日本のHIPHOPシーンの成長へも多大な影響を与えた。

 

※注釈4

2DJ・4MCからなるHIPHOPグループで、社会的なメッセージやインディペンデントな活動でオルタナティブ・HIPHOPの象徴としても知られている。

 

※注釈5

“P-ROD”の愛称で知られる超人気スケーター。人気絶頂のGIRLからの脱退→当時まだ認知されていなかったNIKEヘの移籍など、時代を先読む行動力でも一目置かれる存在

 

※注釈6

ジェフ・ロウリー、トム・ペニー、PJ・ラッドなどが出演するスケートビデオ。

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